中近東にいる商社勤めの友人が、夏に戻ってきた時に「読め」とくれた本。
 どうしても年内に読まなきゃならないと思い無理して読み始めましたが、いがいと楽しめた。ライトノベルです。それも20年近く前にヒットした作品。22巻まで続いてて、最新作は2018年の4月だから、今年ですね。今だに、熱いファンがいるみたいで下手なことは言えないので少し緊張します。

 5つの章にわかれていて、1つ1つの章で語り手が違います。
 パッチワークのように、物語を読み手がつなぎ合わせていかねばなりません。
 いきなり、都市伝説のようになっている「ブギーポップ」という銀河鉄道999という映画に出てくるメーテルでしたっけ、あれを少年にしたような不思議な男の子と竹田君は出会ってしまう。それが恋人の宮下藤花さんの別の人格なのです。
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 普通、戸惑うのですが竹田君は、すぐに、ブギーポップと友達になってしまう。ここで一章は終わり。その後、主人公であるはずのブギーポップは最終章まで出てこず。
 2章になると、違う話しのような展開になっていきます。
 100ページすぎても事件は起こらない。やばい地雷本かと思っていたら、中盤から急展開。おもしろくなっていきます。
 どうも、マンティコアという「見られたからには生かしてはおかぬ」というヤバい発言をする化け物が、女生徒に乗り移っていて人肉を食う展開みたい。ホラーなのか?。
 学校でたくさんの生徒が失踪している。その中の一人に紙城木さんがいて、この不良少女は脇役なのに話しをつなぐ連結器みたいな存在になっていて、バラバラだった物語の断片がゆっくりくっついていき、1つのストーリーに集約されていきます。
 世界観もいいし、ブギーポップや悪役のマンティコアという人間に作られたらしい化け物のキャラもよく作り込まれている。高校生たちの恋愛の話しも、共感でき感情移入しやすい話しです。人気作になるのは理解できます。おもしろかった。
 ただ、このラストがダメ。アニメのような正義は勝つ的な単純なものになっていて、やっぱりラノベだなと思う。それも男の子向け。
 続きを読むかと聞かれる、ファンの方たちには申し訳ないが?顔になってしまう。
 おもしろいが、それだけでした。22巻すべてを読みたいとは思わない。
 とりあえず、2巻は読んでみようかなとは思っています。
 
ページ数 296
読書時間 5時間
読了日 12/21
ブギーポップは笑わない (電撃文庫) [ 上遠野浩平 ]
ブギーポップは笑わない (電撃文庫) [ 上遠野浩平 ]